シャーロック・ホームズの冒険データベース

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ぶなの木屋敷の怪 THE COPPER BEECHES

ストーリー

ワトスン博士の伝記が世に広まるにつれて、ホームズの元にはなくした鉛筆を探して欲しいという依頼や、女性の身の上相談などが舞い込んできたが、遂に就職相談の依頼までがきて、すっかり気が滅入っていた。

就職相談所に通っていた依頼人のバイオレット・ハンターは、ルーカッスルなる紳士から6歳の息子の家庭教師を頼まれる。給料は年100ポンドという法外な値段で、滅多にない厚遇を、髪を短く切るという条件があったために断ってしまう。

後悔し始めていた頃に、ルーカッスルから手紙が届き、年120ポンド出すというが髪の件は譲歩できないという。ハンター嬢は髪を切り、ぶな屋敷へ行く事に決める。

赴いた屋敷ではぶなの木は既に枯れていた。青いドレスを着るよう言いつけられるが、タンスを開けると、自分が切ったのとソックリの長い髪の房が出てきた。その後、青いドレスを着て窓を背にして椅子に座るよう命じられたハンター嬢は、小一時間ほどルーカッスルより面白い話を聞かされ夢中になる。

毎日同じ指示が続くのを不思議に感じたハンター嬢は、窓の向こう何かあるに違いないと睨み、ハンカチに小さな鏡を忍ばせ、笑い涙を拭く振りをして窓の向こうを伺うと、敷地の柵の向こうで不審な男がこちらの様子を窺っていた。

ハンター嬢の仕草に気づいたルーカッスルにあっちへ行けという仕草をするよう言いつけられ、言う通りにしてその場は収まったが、ある日、たまたま開いていた扉から塔へと向かうと、部屋を見つけ、中で誰かが幽閉されているのに気づく。恐ろしくなって階段を駆け下りると、冷たい表情のルーカッスルが待ちかまえていた。

ナターシャ・リチャードソンの美貌を堪能できる回

バイオレット・ハンター嬢を演じるのは、ナターシャ・リチャードソンです。グラナダのホームズシリーズに出てくる女優さんの中では、おそらく一番の美貌の持ち主ではないでしょうか。ぶな屋敷の主人に無理矢理着せられる青い衣装も、とても良く似合っています。

1988年アメリカ制作の映画「Patty Hearst」にも主演しています。アメリカで実際に起こった誘拐事件を元にした映画で、お金持ちの家に生まれた娘が革命家集団に身代金目的で誘拐されるものの、ストックホルム症候群に陥って洗脳され、革命家集団の一員に加わり銀行強盗をやらかすというストーリーです。日本のバラエティ番組でも何度も取り上げられているアメリカで実際に起こった事件ですので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。ナターシャ・リチャードソンの美貌を堪能したいなら、この映画もお薦めです。

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