■脚色:トレヴァー・ボウエン ■監督:ピーター・ハモンド
■ゲスト アン・ルイーズ・ランバート(レディ・メアリー・ブラッケンストール) オリバー・トビアス(クロッカー船長)
■放映日 ITV:1986年8月6日・夜9時 NHK:1988年2月6日・夜9時45分
ロンドンへと戻る汽車の中、ワインの澱が一つのグラスにしか残っていなかったことから、現場には二人しかいなかったと導き出したホームズは、ワトスンを連れて僧房荘園へと舞い戻り、捜査を再開する。主人に殺されたとおぼしき犬の墓を見つけたホームズは、未亡人となったメアリに真実を打ち明けるよう諭す。メアリは事実は全て話したといって取り合わない。見切りをつけたホームズとワトスンは、サザンクロス汽船会社に赴き、クロッカー船長を見つけ出す。
■オーストラリア人役を演じる美人女優はオーストラリア人 「ワトスン、スリー・グラースィズ」のシーンは、ビデオで見ていた頃からひときわ映像が綺麗なのが記憶に残っています。その後「恐喝王ミルヴァートン」のビデオで、同じ帽子を被った冒頭シーンで鮮明な映像と再会することになります。
本編ですが、ゲストの女優さんがこれまた美人です。ですが、ストーリー全体は重々しくて遊びがなく、個人的には退屈です。グラスの澱についての説明も、テレビでさっさと解説されても、はじめはちんぷんかんぷんです。ワイングラスを振れば、澱が全体に広がるのに、二つのグラスには澱の跡がなく、三つ目にしか澱が残っていないのが不自然なことから、現場には3人いなかったという答えを導き出すのですが、重箱の隅をつつくような種明かしで、正直面白くありません。名シーンと言えば、僧房荘園へ引き返すときに御者に声高に命令するジェレミー・ブレットの活き活きとした姿と、最後の模擬裁判でしょうか。袖をドブで真っ黒に汚して探索に当たるシーンもあり、探偵家業も大変だなーと思わせる一作です。「マスグレーブ家の儀式書」目的でビデオを買って、一緒に収録されているのでついでに見るのですが、ワイングラスの澱のトリックに信憑性が感じられず、どうも退屈です。
レディ・メアリ・ブラッケンストールはオーストラリア人という設定になっていますが、演じるアン・ルイーズ・ランバートもオーストラリア人です。スタンリー・ホプキンズ警部は、原作の中でホームズから将来性のある警部として認められており、ホプキンズ警部もホームズの手法に倣って幾つもの事件を解決している警部として描かれています。今作ではポール・ウイリアムスンが演じていますが、シリーズ最晩年の「金縁の鼻眼鏡」でも登場するホプキンズ警部は、ナイジェル・プラナーが演じていて、どことなくおっちょちょこいで人当たりの良い、お人好しな演技を見せています。
■関連リンク The Abbey Grange(Internet Movie Database ) 修道院屋敷(wikipedia)
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