シャーロック・ホームズの冒険データベース

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ブルース・パーティントン設計図 THE BRUCE-PARTINGTON PLANS

ストーリー

暇を持て余していた221Bのホームズの元を、兄マイクロフトがブラッドストリート警部を伴って訪れる。新型潜水艦のブルース・パーティントン設計図が盗まれ、その数枚が、線路で死体となって発見されたウリッジ造兵所の若き職員カドガン・ウエストの懐から出てきたのだった。

大英帝国の威信をかけて設計図を取り戻すようマイクロフトは急かす。捜査に乗り出したホームズは、線路に血の跡がなく、遺留品に切符もなく、ちょうど線路のポイント時点であることから、カドガン・ウエストは列車から落ちて死んだのではなく、別の場所で殺されて死体を列車の屋根に乗せられたのだと推理する。

潜水艦設計図の責任者であるサー・ジェームズに話を聞きに行くと、事件のショックで既にこの世にはなく、代わりに弟のバレンタインが出迎えた。次に婚約者の元に赴いたホームズ達は、事件のあった夜、劇場へと向かう途上で、突然用事が出来たとかで帰るようせがまれたという証言を得る。婚約者に別れた場所に連れて行って貰うと、王室海軍特許庁が向かいにあった。特許庁を訪れたホームズは、盗まれた設計図に致命的な欠陥があることを知る。

この手の仕事をするスパイを数名上げていく中で、一人の男が捜査線上に浮かび上がる。スパイの住居に不法侵入したホームズとワトスンは暖炉に燃やされた新聞記事を発見、ピエロという筆名を使い通信欄で連絡を取り合っていたと見て、犯人を誘き出すために罠を仕掛けた。

チャールズ・グレイとデニス・リルのコンビが登場

冒頭シーンは、お決まりとなった原作に忠実な再現から始まりますが、珍しくジェレミー・ブレットの歌声を堪能できます。中南米の話題が出てきますが、前作の「ウィステリア荘」が中南米の独裁者を扱った話だったので、話が続いているかのような嬉しい錯覚を覚えます。

初期シリーズではベーカー街の様子が事細かに再現されていましたが、第4シリーズになってくると、通りの描写はほとんどなくなり、代わりに221B内でのホームズとワトスンのやりとりに重点が置かれるようになります。

今作では、チャールズ・グレイ扮するマイクロフト・ホームズが再登場します。随伴しているのはブラッドストリート警部のデニス・リルです。第6シリーズの「マザランの宝石」でも、この二人のコンビが登場します。

他の回と比べると、映像に濁りがあるのが残念な点です。ラストシーンは、デニス・リルが鮮やかに締めています。

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