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バスカビル家の犬(長編) THE HOUND OF THE BASKERVILLES

ストーリー

デヴォン州のダートムアからやって来たモーティマー医師が、サー・ジェイムズ・バスカビルの不審な死についてホームズの元に相談に訪れる。夜屋敷の外にいたジェームズ・バスカビルが心臓発作で死亡したのは、古くからの伝承にある魔犬の仕業だとモーティマー医師は信じ込んでいた。死体の側に犬の大きな足跡が残されていたというのだ。問題は、遺産相続でアメリカから帰国することになった甥のサー・ヘンリーに身の危険が及ぶかも知れないことだった。

サー・ヘンリーの宿泊しているホテルに向かうと、靴が片方、しかも二足盗まれたと騒いでいた。更に翌日、善意ある警告とも悪意とも取れる手紙が届いたことをサー・ヘンリーと共にレストランで話していると、謎の尾行者がいることにホームズは気づく。

尾行者の後を追いかけるが、後一歩の所で取り逃がしてしまった。サー・ヘンリーは100万ポンドの遺産を相続することになっており、命を狙われる理由は充分にあった。ホームズは別件の恐喝事件でロンドンを離れられないので、代わりにワトスン博士がサー・ヘンリーと同行することになる。

バスカビル館に辿り着いたワトスンは、ベーカー街のホームズに逐一報告する。ダートムアでは殺人者のセルデンが脱獄して警備が厳重に張り巡らされていること、代々仕えてきた執事のバリモア夫妻が暇乞いを申し出ていること、モーティマー医師の友人で昆虫学者のステイプルトン、底なし沼が動物を飲み込むグリンペン湿原、ステイプルトンの妹ベリルがワトスンをサー・ヘンリーと間違えてロンドンに帰るよう忠告したこと。

夜中に執事のバリボアが外に向かってランプで信号を送っている姿を目撃したサー・ヘンリーは、謎を解き明かそうとワトスンと共にピストルで武装して湿原へと赴くが、そこにいたのは脱獄囚のセルデンだった。

ホームズはまだか!

コナン・ドイルのホームズ物の中でも有名な長編です。ワトスン博士がホームズの代わりに事件に乗り出しますが、肝心の主役がなかなか出てこないので、ホームズの出番はまだかまだかとなる作品でもあります。ワトスンが「ホームズさえいてくれれば!一体何をしてるんだ!」と怒鳴るシーンに同化したり。

途中のシーンで、おそらくシリーズ開始前に撮影されたであろうオープニングの未公開シーンや、「ギリシア語通訳」のラストシーンが使い回されています。オープニングシーンの最後で、窓からベーカー街を見下ろすあの印象深いシーンも使い回される予定だったかも知れませんが、髪を短く切ってしまっていたのでそのシーンだけは取り直したような印象を受けます。

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