シャーロック・ホームズの冒険データベース

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赤い輪 THE RED CIRCLE

ストーリー

ハドスン夫人の友人であるウォレン夫人は下宿を営んでいたが、部屋から一週間以上も出ない奇妙な下宿人に気が滅入っていた。かつての下宿人でホームズに助けて貰ったエンリコ・フィルマーニから評判を聞いていて、ホームズに期待してやってきたのだった。

ウォレン夫人の下宿には、週12シリングで貸す部屋が2階にあったが、一切部屋に入ってこないという条件で週3ポンド出すという依頼人が現れる。食事はベルが鳴ると部屋の前にある机に置いておくという具合だった。やる気を見せないホームズに代わって、ワトスン博士が独自に捜査に乗り出し、イタリア人エンリコ・フィルマーニの元を訪れるが、この行動が仇となり、フィルマーニは勤め先の劇場で喉を切られて殺害されてしまう。

一方、フィルマーニが切り抜いていた新聞記事に、ナポリの赤輪党ブラック・ジョルジアーノの仕業と思われる殺人事件が8週間前にニューヨークで発生したとの記載があったことから、ジョルジアーノが今回の事件にも関与していると推測。また、危険を避けるため下宿先の人物が外部と何らかの方法で連絡を取り合っている可能性があると見て、デイリークロニクルの尋ね人欄を徹底的に洗い出す。そこには伝達暗号らしき記述が掲載されていた。

そんな折、夫のウォレンが馬車で誘拐され、郊外で放り出されてしまう。おそらく謎の間借り人を誘拐しようと試みたのだろうと踏んだホームズは、部屋の前に鏡を置く。食事のトレイを取るために謎の間借り人がドアを開けると、鏡に映ったのは女だった。ホームズは女を説得し事の詳細を聞き出すことに成功する。フィルマーニ殺しの繋がりでホーキンズ警部の協力を得て、ピンカートン探偵社のリヴァートンもニューヨークからやってくることになった。

初期にちょこっとだけ出ていた仕込み杖が久々に活躍!

そういえば、オープニングのクレジットの書体や色は初期の頃と変わっていませんね。今回は柱に塗られた赤い輪と共に、タイトル「THE RED CIRCLE」が効果的に表示されます。見所は久々にホームズが仕込み杖を出すところでしょうか。第2回の放送で出て以来です。

エンリコ・フェルマーニの挿話は原作には出てきません。「ボール箱」でもそうですが、物語を膨らませるために、原作には全くない伏線を用いるようになりました。

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